札幌の税理士事務所で働くスタッフのブログ

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グローバル化には避けて通れないハラル

縮小していく日本市場のトレンドを受けて、これまでになく海外進出、グローバル事業展開への熱が過熱しています。

 

製造拠点の移動であれば以前は中国が多かったですが、東南アジアや南アジアへのシフトも加速しています。売り先の商圏としても、先進国だけでなく新興国への展開も広がりを見せています。

 

世界中には様々な文化、言語、宗教、商習慣が存在します。それぞれの環境に合わせた形で事業を展開しないとなりません。日本人が特に理解に難しいと感じることの一つがイスラム教です。

 

イスラム教と聞くと中東をイメージする人が多いかもしれませんが、このイメージは誤りで、アジアにもムスリムはたくさん生活しています。

 

特に、マレーシアとインドネシアにはムスリムが多く生活しており、以外にもインドネシアは世界最大のムスリム人口を抱える大イスラム国家なのです。

 

これらの国を含むイスラム教国で商売を始めようとすると、まず考えなくてはならないのがハラルと呼ばれるものです。これは、ムスリムが日常生活で守らなくてはならないルールを総称したものです。

 

特に日本企業がよく直面する問題が、食品に関する取扱い方です。アルコールと豚肉が一切禁止されているのです。

 

アルコールが含まれる飲料を直接飲むことはもちろん、アルコールを使った料理も食べられません。ということは、日本酒を使った日本料理はアウト、ということになります。

 

さらに、豚のエキスが含まれるスープもダメなので、チャーシューを抜きにしても豚骨スープならそのラーメンをムスリムが食べることはできません。

 

また、牛肉、羊肉は食べられますが、イスラム教の教えに従って解体され処理されたものでなくてはなりません。

 

もちろん、どこまで厳格に守るかは国や個人によって大きく異なるものの、法人として商売をするのであれば、厳格にこの教えに沿って事業をすることが求められます。

 

これらの厳格な教えをクリアすることで、ハラルフードと呼ばれるものになり、イスラム教徒が口にすることができる食品となります。

 

第三者機関がハラルフードかどうかを認証する制度があり、ムスリム相手に食品を扱う企業はハラル認証を受けることが事業の大前提となります。

 

日本企業にとってはハードルが高いと思われるかもしれませんが、これはイスラム国では当たり前のプロセスであり当たり前のライフスタイルなのです。

 

特にマレーシアの公的機関によるハラルフードの認証は、世界で唯一国レベルの期間が審査し認証するもので、世界で最も信頼性が高く、国際的に有効だとされています。

 

イスラム圏に進出の企業は、ぜひ上記の認証の取得を検討することが大切です。

 

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