札幌の税理士事務所で働くスタッフのブログ

札幌の税理士事務所で働きながら、様々な角度から記事を書いています。

転職したいと相談されたら

世界に比べて日本人の労働環境はストレスフルであるという指摘があります。労働時間も極めて長く、サービス残業もあたり前。給与も上がらず、キャリアが見えないという声を良く聞きます。

 

特に社会人経験が少ない若者世代の間では、仕事がきつくやりがいもないし、将来が見えないので、簡単に取得できる資格を取って転職することを検討している人もいます。

 

もしあなたが経営者や組織の権限を持っている人で、このような相談を受けたらどうすべきか、考えたことはあるでしょうか。

 

もしその部下を思うなら、安易に取得できる資格をもとに転職させるべきではありません。なぜなら、そのような資格は差別化要素にならず、転職はたいてい失敗してしまうからです。

 

そもそも資格は人との能力の違いを示す記号ですが、簡単に取得できる資格は記号としての力が薄いのです。それがあったからといって特に企業にアピールできるわけではないのです。

 

また、その部下が自分の組織にとって戦力だった場合、簡単に辞めさせるわけにはいかないでしょう。何とかして説得しなくてはなりません。

 

その若者に伝えるべきは、安易な資格を目指すのではなく、日々の業務の中で付加価値の高い経験をしていくことが何よりも大切だ、ということです。

 

簡単な知識やノウハウはネット上に溢れ、簡単にコピー&ペーストされてしまうようになりました。このような中で価値があることとは、その人だからこそできること、簡単に真似されないようなことです。

 

それは、ビジネスの現場で様々な考えやバックグラウンドを持つ人と共に仕事をし、例えば企画職であれば、時には激しく衝突しながら議論や討論を繰り返し、意思決定をするということです。

 

そして、実行する立場であれば、発生するあらゆる問題を解決しながら、困難を乗り越えて何かを成し遂げるということです。

 

そして伝えるべきは、経験とは資源であるということです。その資源は、上司である自分が、前向きに成長意欲を持って取り組み、こなせるであろう人に分配されるということです。

 

そして、経験は同時に資本でもあるということです。高い成果を出した経験を持つ人はそれを資本として更に高い付加価値の業務を獲得するということです。例えば多くの人を巻き込んで達成した経験が、更に大きな仕事を呼ぶのです。

 

以上の点を伝えたうえで、今その人が行っている業務に少し難易度と付加価値の高い業務を行わせるのが良いでしょう。成功したら更に大きな仕事が待っている、期待している、という言葉を添えて。

 

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