札幌の税理士事務所で働くスタッフのブログ

札幌の税理士事務所で働きながら、様々な角度から記事を書いています。

企業活動と様々な市場について

企業活動と様々な市場について話していきたいと思う。まずは完全競争市場から書いていきたいと思う。

 

完全競争市場とは、市場への参入と市場からの退出が完全に自由であり、同一のすなわち同質的な製品を提供する無数の小規模な企業で構成されているような市場のことである。

 

このような市場では、企業は、製品価格を統制できず、市場全体の需給の相互作用によって決定された価格を受け入れなければならない。

 

インターネットの登場によって、消費財市場はもちろんのこと、サプライチェーンに関連した生産財市場も、より競争的になっている。しかし、こうした技術革新によって、現実の市場がやがて完全競争市場のようになると結論づけるのは、現段階では早計だろう。

 

次に、独占的競争市場について。独占的競争市場とは、完全競争市場と同様に、非常に多くの売り手が存在しているものの、それぞれが提供する製品やサービスがある程度差別化されているような市場のことである。

 

これは、不完全競争市場と表現されることもある。このような市場では、各企業の価格設定の自由裁量は制限されている。なぜなら、製品は差別化されているものの、代替財が存在するので、消費者は、いつでも別の供給者にスイッチできるからである。

 

それから、寡占市場について。寡占市場とは、比較的大規模な少数の企業が、価格・非価格競争に関して互ぃの行動とその反応を絶えず気にかけているような市場のことである。それゆえ、寡占市場では、競合する企業の間にかなりの相互依存性が存在している。

 

提供される製品は、原則として同一であるが、実際にはある程度差別化されている。このタイプの市場構造は、先進国では非常に一般的である。寡占市場の代表例は、銀行業・ビール業界・自動車産業である。

 

最後に、独占市場について。独占市場とは、競争スペクトルにおいて完全競争市場の対極にある市場であり、供給者が1社しか存在しないような市場のことである。

 

極端に言えば、同種または類似の製品やサービスの供給者が他にいないので、独占者は、競争と無縁である。そのため、独占者はプライステイカーではなくプライスメーカーと呼ばれる。

 

しかし現実には、代替財が全く存在しないということは考えにくいので、純粋な独占が生じることはまれである。

 

それゆえ、独占の定義はかなり恣意的であり、実際には、近しい代替財が存在しない製品やサービスを生産する企業が、1社で市場を支配している場合、独占が存在すると見なすのが一般的である。

 

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