札幌の税理士事務所で働くスタッフのブログ

札幌の税理士事務所で働きながら、様々な角度から記事を書いています。

グレイナーモデルについて

グレイナーモデルについて考えることにしたい。企業は設立後、どのような段階を経て成長するのであろうか。そして、各段階において、どのような問題が生じるのであろうか。このような点から、いくつかの企業成長モデルが考案されてきた。

 

グレイナーは、「成長する組織は5つの段階を経て発展する」というモデルを提示した。

 

このグレイナーモデルによると、企業は1つの成長段階を経ると危機的状況に陥るが、それを乗り越えた組織は、それほど経済的失敗や内部的分裂を起こすともなく4~ 8年間は継続的に成長し、そのパターンを繰り返しながら成長を遂げていくことになるという。

 

企業成長の最初の段階は、組織の創立期における創造による成長の段階で、経営管理の重点は新製品の生産や販売に置かれる。

 

しかし、会社が成長するにつれて過去のやり方が通用しなくなり、リーダー間の対立が激しくなるため、この段階での危機をリーダーシップの危機とよぶ。いかに有能なマネージャーを置くかによって、その企業の成長が左右されることになる。

 

第2段階は指揮による成長とよばれる段階である。指揮的リーダーシップのもとで企業活動の効率化に重点が置かれ、集権的な職能別組織が導入される。

 

この段階を経て、組織の規模が大きくなつていくが、下位レベルのマネージャーの間で、集権的な組織に対する自立欲求が高まってくる。これを自立の危機という。第3段階は、委譲による成長すなわち権限を委譲した分権化組織をうまく活用する段階である。

 

大きな権限を得たマネージャーは、市場の動きを即座に察知し、それを新製品開発に結びつけることが可能となる。こうして、マネージャーの自立化が進むことになるが、一方、トップマネージャーは統制力を回復するために集権化を図ろうとする。

 

しかし、業務が多岐にわたっているため、集権化は多くの場合失敗するもこれを統制の危機とよぶ。第4段階は調整による成長の段階とよばれ、分権化された構成単位間の調整システムを機能させることで資源の効率的配分を行い、成長を図っていく。

 

この段階を経るうちに組織は拡大し複雑化していくが、それとともに手続きが問題解決に優先し、革新への勢いが減退する。これを形式主義の危機という。

 

最後の第5段階は、協働による成長の段階とよばれ、形式主義の危機を乗りこえようとする強い個人相互間の協働が重視される。

 

問題解決やマトリックス組織の採用、マネージャーの教育訓練などによってマネジメントが強化される。そして、この段階を経て訪れる危機は未知の危機とよばれる。

 

杉並区で税理士を選ぶなら杉並区税理士comで決まり!